本質を理解することは、感動に等しい
本質を理解することは、感動に等しい
この感動的な本質的な理解をした瞬間から地理用語、
国名があっという間に頭に入ってきてしまったのです。
私が37歳のときですよ。
この学習体験が
今後の私の授業に大きな変化をもたらしたのです。
この学習から得た教訓は、
目の前にある問題集が解けるようになるためには、
問題集を3回繰り返してもダメだということです。
当初、私は、この方法しかないかなあ、と思っていたのです。
私がやりたかった勉強方法は、
目の前にある問題集が解けるようになるためには、
どういった着眼点に目をつけたらいいのかということでした。
その着眼点に目をつけた先が本質なのです。
本質とは、あらゆる現象や問題のもととなっている考えを 言葉で言い表したものです。
テーマが大きくなってしまいましたが、
地理の本質とは、地球表面の大気の流れや、
大地の変動の根源となっている 太陽からのエネルギーや地球の自転、
地球内部の熱エネルギーを理解することが地理の本質なのです。
そうすれば、
どうして日本列島には、
中央に山脈が多いのかが すんなりと理解できるのです。
このような体験をしてから、私は、うわべだけの丸暗記は、絶対にダメだ。
授業では生徒に、一気に本質的な理解をさせるべきだ、
という決断を下しました。
しかし、ここからが悪戦苦闘の連続でした。
いったいどうやって本質的な理解を手にいれるのか。
その方法とは? 本質を教えることは、簡単ではない
どうやって他の教科に応用させるんだ?
まず、自分自身が、最初に、どうやって本質を理解すればいいんだ?
また、他の教科の本質はどうやって手に入れるんだ?
その本質が本物かどうかは、どうやって判断するの?
またどうやって応用させるんだ?
課題はもう山積みでした。
しかし、私が、すべての教科を勉強すると決意したときに、
たった一つだけの事を心に誓いました。
それは、
「絶対に暗記してはならない」
暗記をすれば、元の勉強方法に戻ってしまい、
偏差値を上げられない。
書いてあることに対して、
なぜ、なぜ、の連続だからです。
しかし、しつこくねぱった。
調べた。
考え抜いた。
1週間同じことを考える事は、日常的だった。
でも、粘った。
最初の2年間は、なかなか進まなかった。
3年目ぐらいに、ようやく、コツがつかめてきた。
何がわかって、
何がわかっていないのか。
本当にわかっているのかどうか自問自答を繰り返しました。
問題点を針の先のように焦点をはっきりさせる。
すごく大事なことです。
これに気づいてからは、
すべての教科の本質を理解するのに時間はかからなかった。
次に問題なのは、
初めて授業をする単元で、
いきなり本質を理解させる方法が生徒にとって いいのか、
悪いのかの判断だった。
不安だらけだった。
前のページの内容は
次のページの内容は