なぞが解明されないブラックボックスをほったらかしにしてはいけません。

偏差値を上げる勉強方法の原則は、
理解の幅(範囲)を広げるより、
理解の深さに目をつけることです。

どういうことかというと、

単元の大事なポイントだけを学習しただけでは、
理解をしたとはいえません。

単元の大事なポイントだけを学習しただけでは、
これはただ暗記をしているだけです。
しかも丸暗記に近いです。

単元の大事なポイントが成り立つ理由や由来、原理や仕組みなど、
一番根幹にかかわることまで理解すべきなのです。

一番根幹にかかわること、これを【本質】と言います。

この本質の学習方法の手順は、別のページで述べます。
今は、この下の続きを読んでください。

偏差値を上げるためには、各単元の本質にたどり着くまでの
ブラックボックス(本来ならそこまで理解しなくてよい内容)をすべてこじ開けて、
原点にたどり着き、 本当の意味での基礎に戻って理解をすることです。

ブラックボックスとは、
学習においては、特に理解をしなくていいもの、
そこまで考える必要のないもの、
理由は考えなくてよい事柄をひと
まとめにした言葉です。

簡単に言うとブラックボックスとは、理屈抜きで覚えろってことですが、これでいいのか!

これは、単に丸暗記に近いかもしれません。

ところが学習を進めていくうちに、
このブラックボックスが
一番大事なところで登場してくるのです。


またブラックボックスだらけという単元もあります。
だから、理解などできないのです。

ブラックボックスが多すぎると、学習意欲が低下します。

ここをうまくよけてスイスイ勉強できる人は、
この分野では、やり方がうまいのでしょう。
しかし、勉強ができない原因は、練習量の多い少ないの問題ではなく、
間違いなく このブラックボックスが原因 なのです。

ここでひとつブラックボックスの具体例を挙げてみましょう

■ここでひとつブラックボックスの具体例を挙げてみましょう。

ブラックボックスの代表的な例は、誰もが学習したことのある
中学2年生で学習する図形の分野で、
三角形の合同に関する証明問題です。

教科書でも参考書でもいきなり、
三角形の合同条件を暗記させられます。

これさえ使えば、証明ができるんだよというポイントを
列記しているのです。
三角形の合同条件 は、3種類ありましたね。

■1つ目は、2つの三角形において、
三組の辺がそれぞれ等しいときに 合同となる。

■2つ目は、2つの三角形において、
2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいときに 合同となる。

■3つ目は、2つの三角形において、
1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいときに、 合同となる。


最初の学習では、これらをまず暗記させられるのです。

最初に、えーっ、何これ? って思われた人はいませんか?
まずここでつまづくのです。
なぜなら、上記3つの合同条件は、正確にいうと【定理】だからです。

【定理】というからには、その定理が成り立つことを証明しなくてはいけないのです

【定理】というからには、その定理が成り立つことを証明することが最優先です。
しかし、実際の学習では、ここがブラックボックスになっており、
理屈抜きで暗記させられます。

その証明なしに、単なる三角形の合同条件という定理を 鵜呑みにしなさいという結果だけが与えられてしまっているのです。

わからなくなるもの当然です。
【定理】を証明するためには、
【公理】や【公準】というものが必要なのです。

この【公理】や【公準】というものを理解することで、さらに理解が深まってくるのです。

教科書や参考書では、【公理】や【公準】というものがブラックボックスとなっています。
つまりそんなことは知らなくてもよいとされているわけです。

しかしこの【公理】や【公準】というブラックボックスをこじ開けて
いったいどうなっているのだ?という疑問が 深く理解できれば、
今度は、理解が深まり、多くの気づきが得られます。

理解が深まっていくと、その終着点は、原理とか仕組みとか根幹にかかわる部分に 到達します。つまり、本質が理解できるのです。
未知の問題でも、原点から勉強し、理解しているので応用力は絶大です。

私の教え方は、このような形で授業をしているので、
皆さんものすごく頭を使います。
疲れますが、夢中になれます。
証明問題ができるようになるので勉強が楽しくなります。

どうですか? この勉強スタイル。

苦手な単元は、このような勉強方法をとると確実に、飛躍的に伸びます。
ここで大切なことは、自分で疑問に気づくようにすることです。
本当の意味で学習することがらが理解できているのか、
まず自問自答を繰り返して確認していくのが良いでしょう。

サブコンテンツ

あわせて読まれている関連記事

  • eyecatch

    第8巻 三角形の合同の本質DVD
    毎年、中学3年生にアンケートをとっています。 図形の証明が苦手な人は手を挙げて! すると標準クラスでは、8割から9割の生徒の手があがります。 比較的できる応用クラスでも5割から7割の生徒の手があがります。 その理由を聞いてみると、 何を言っているのか証明が長くてよくわからない。 証明方法がわからない。 どうやって証明するのかわからない。 何を使って証明するのかわからない。 という意見がほとんどです。 しかし、図形の証明問題に限って言えば、 これほどシンプルで、形式が決まっていて 証明様式の雛型(ひながた)を使えば、簡単に証明問題が解けるのです。 しかしこれだけでは単なる暗記学習となってしまい、 本物の実力はつきません。

  • eyecatch

    第7巻 平行線と多角形の本質DVD
    「2つの直線が平行ならば、その同位角は等しい。」という定理を証明しています。 またこの定理の逆、つまり、 「2つの直線の同位角が等しいならば平行である。」という定理も証明しています。 これがわかって初めて平行線の図形の強靭な基礎が出来あがるのです。平行線と多角形の本質的な考え方を講義している映像授業です。「第6巻 図形の公理、公準、定義の本質」の本質DVDを見たあと、 この平行線と多角形の本質DVD授業を見てください。

  • eyecatch

    第4巻 論説文の解き方の本質DVD
    論説文は、難しい言葉を使って述べていますが、結局は、対立関係や同じ内容を繰り返し述べているに過ぎないのです。理由は、著者の言いたいことは、常に1つだからです。 説明文をより厳密に理論化した文章が論説文です。 寸分の狂いも許されない、ガラス細工のように精工にできている論理を楽しんでください。 傍線部と同じ意味の言葉を選べ、と問われたら?  ■空欄に入るべき語句を文章中から探せ、 と問われたら?

よく閲覧されている人気のある過去の記事

  • eyecatch

    第6巻 図形の公理、公準、定義の本質DVD
    教科書や普通の参考書では触れていない図形の本質的な考え方を講義している映像授業です。 中学校で勉強している図形の証明は、 その根底にある肝心な図形の公理、公準、定義を無視しています。 これが原因で、図形が苦手な生徒が毎年たくさん出てくるのです。 図形の公理、公準、定義の本質DVDでは、図形の根底にある ユークリッド幾何を解説しています。 シンプルですが、奥が深いです。 こういう根底を理解してから図形を学習したほうが、 本物の学力が身につきます。 図形の公理、公準、定義がしっかりとわからないと 図形ってなんとなく苦手という意識が出てきてしまいます。

  • eyecatch

    to不定詞の無料講座 第3回
    皆さんは、不定詞ってなんですか?  と聞かれて どう答えますか。to+動詞の原形のことだろう、って答えが返ってきそうですね。でもこれっておかしくありませんか? 答えの「to+動詞の原形のこと」の中にどこにも不定詞らしき意味の言葉が入っていないのですよ。

  • eyecatch

    比較級クジラの公式の無料講座 第6回
    no は、強烈な否定のため、比較を否定していること、つまり、どちらが、良いか悪いか、あるいは、 どちらが優れているかという比較を否定しています。ということは、thanの前後の文は、比較されることなく 、まったく同じ物だということになるのです。

ブラックボックスは、解決したほうが精神的に楽になり、本物の勉強ができるようになる

このページでは、「ブラックボックスとは、学習においては、特に理解をしなくていいもの、そこ まで考える必要のないもの、理由は考えなくてよい事柄をひとまとめにした言葉です。これを放置す るといくら勉強しても実力がつかないという大変なことが起きます。」という趣旨をご紹介していま す。


このサイトでは、第一志望校合格のために、価値ある勉強方法(正しい勉強方法)、そして時間を最 大に節約し、かつ、最大の効果を上げる本質的な勉強方法や、各教科の本質を理解するための勉強方 法も紹介しています。

さらにやってはいけない間違った勉強方法や実際に起こった失敗事例もたくさん載せています。


また、いくらがむしゃらに勉強しても偏差値が上がらないときは、何かがおかしいのです。そんな 時には、即効で効く勉強方法があります。

本質を教える映像授業として作られた本質DVD をご視聴してただければ、単元の理解が本質や原理を理解するまで深まり、理解のレベルが問題のレ ベルを超えて、問題集のわからなかったところが良くわかるようになり、勉強がおもしろくなってき ます。


暗記からの脱却は、第一志望校合格への絶対条件です。ただ一生懸命やっただけでは、第一志望校には、合格できません。入試はそんなに甘くはありません。


しかし、単元の本質を理解した上で、死にもの狂いでやった受験生が第一志望校に合格できるのです。単元の本質を理解してしまえば、最大のライバルは、あなた自身です。そう! 自分と向き合 って必死になって勉強するのみです。こういった努力の方向が第一志望校合格の条件となります。

このページの先頭へ