仮定法の無料講座 第1回
第1回 英語の「仮定法」の本質の一部分を講義しましょう。
今回は、ほとんどの皆さんが勉強している教科である
英語の「仮定法」の一部分を講義しましょう。
まず、参考書を開くと「仮定法」には、
仮定法過去という用法があり、
これは現在の事実に反する仮定をあらわすものであり、
決して過去の事実に反する仮定をあらわすものではない、
と書いてありますね。
たいてい生徒がここで仮定法過去の意味に関すること、
つまり 仮定法過去は、現在の事実に反する仮定をあらわすものである、
ということが すんなり理解できない生徒が多くみられます。
だって、仮定法過去の意味が
決して過去の事実に反する仮定をあらわすものではなく、
現在の事実に反する仮定をあらわすものである、
という 一見するとおかしな現象が起きているように感じるからですね。
「過去」という言葉と 「現在」の事実に反する仮定 という
お互いに合い入れない言葉にとまどうのも、うなづけますからね。
また、ここを丸暗記で乗り越えようとすると、
つまり、形だけ覚えて乗り越えようとすると、
あとでガタガタになって、結局よくわからない、ってことに なってしまうんですね。
仮定法で、応用がきくような理解の仕方とは?
しかし、応用がきくような理解の仕方をすれば、あとの学習がすごく楽になります。
さあ、この点をふまえて、 ここで皆さんに質問です。
仮定法過去という名前をつけたにもかかわらず、
意味は、過去の事実に反する仮定ではなくて、
なぜ現在の事実に反することの意味になってしまっているんでしょうか?
いきなり核心を突いてきましたね。
よい質問ですよ。
こういうことに気がついてくださいね。
この質問の答えを順を追って考えていきましょう。
例文を挙げましょうか。
例文 If I had enough time, I could talk with you.
訳 もし私に時間があるなら、私は、あなたとお話ができるのになあ。
質問1
仮定法過去という名前をつけたにもかかわらず、
意味は、過去の事実に反することではなくて、
なぜ現在の事実に反することの意味になってしまっているんでしょうか?
答えその1
実は、過去という言葉は、2通りの意味があるのです。
過去という言葉の1つ目の意味は、時間の隔たりです。
昔は、過去。今は現在。というように。
でもこれでは、何の解決にもなっていないことは明らかです。
過去という言葉の2つ目の意味は、
実は、もう一つの解釈の仕方があって、
過去
=もう過ぎてしまった状態
=自分にも相手にも目に見えない状態
=手の届かない状態
=頭の中で考えている状態
という解釈があるのです。
現在
=自分にも相手にも目に見える状態
=いま目の前で起きている状態
というように解釈するのです。
それと合わせて、仮定法過去の文は、主節に、 could がついている!
これは、何の働きをしているのか?
could についての正確な本質がつかめていません。
だから、ここから先がもっと大事ですよ。
could は、can の過去形の形をしているので、
やっぱり、
過去形のcould は
=これから起きる状態は、頭の中で考えていることだけであって
=こういう架空のことは、過去形の形が好まれて、
=しかも目にすることはないだろうという状態の(could) であり、
=(ネイティブは過去形を現実には、存在しないものであると無意識に考えている。
架空表現の過去と言ったほうがよいかもしれない)
=単なる空想
=現実離れしている状態
=現在の事実に反する状態
を表しているのです。
例文 If I had enough time, I could talk with you.
訳 もし私に時間があるなら、私は、あなたとお話ができるのになあ。
の前半の文である、 If I had enough time で
had という過去形を使っているのは、
今(現在)、頭の中で考えていることであり、
だから、もし私に時間があるなら、という訳になり、
後半の文である、 I could talk with you. は、
couldという過去形を使うこ とにより、
やっぱり今(現在)、頭の中で考えているだけのことになり、
結局、上の2つを合わせると、
仮定法過去は、現在の事実に反する仮定の意味になるのです。
過去の事実に反する仮定ではないのです。
このように考えれば、仮定法過去という言葉の意味は 、
深く考えると、
仮定法過去は、(仮定=)もし、
(過去形=)頭の中で考えている状態、が起こるの なら、
いま目の前で起きている状態は、こう変化するだろう、
と頭の中で仮定してい るのです。
でも頭の中で考えているだけなので、 現実には、いま目の前で起きている状態は、
頭で考えた状態の変化にはならない。
この、頭で考えた状態の変化にはならない。
これが、 現実には、起こらない
=現実に反してしている仮定
=現在の事実(状態)に反している という意味になるのです。
仮定法過去はこのような原理構造になっているのです。
少しずつ仮定法過去の構造が見えてきましたか?
しかし、まだ言い足りないことがあります。
どうしてかわかりますか。
主節に、could ではなくて、would, should, might がきたときや、
仮定法過去完了の場合はどういうふうに理屈を考えるのか、
倒置する理由はなにか、
また、最近の入試傾向である、
仮定法の、 条件節は、仮定法過去完了で、
帰結節は、仮定法過去となる 混在形は、どう解釈したらよいかの疑問が残ります。
実は、これらの疑問は、
上記の本質つまり、
(過去形=)頭の中で考えている状態 と、
もう一つの本質的な考え方ですべて解決できるのです。
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